「タンゴデフラメンコが聞きたい。」
「でも、タンゴデフラメンコの曲の違いが良く分からない…。」
タンゴデフラメンコは、フラメンコの曲種の中でも人気の曲種。
明るさのある独特のリズムのタンゴデフラメンコが、お好きな方も多いと思います。
タンゴデフラメンコはスペインの南部アンダルーシアの各土地で、それぞれに発展しているらしく、セビージャのタンゴや、マラガのタンゴがあるそうです。
そこでこれから、スペイン南部の各土地に伝わるタンゴのそれぞれの違いを動画を参考にしながら考えて行きたいと思います。
目次
地方別|タンゴデフラメンコの違いが少し分かる動画
今回ご紹介するタンゴデフラメンコは、次の4つの土地に伝わるタンゴをご紹介していきます。
アンダルーシアに伝わるタンゴデフラメンコ
- タンゴデマラガ(tangos de Malaga)
- タンゴデトリアナ(tangos de Triana)
- タンゴデカディス(tangos de Cadiz)
- タンゴデへレス(tangos de Jerez)
タンゴデマラガ(tangos de Malaga)
タンゴデマラガは、アンダルーシアの観光都市マラガに伝わるタンゴデフラメンコ。
マラガは地中海に面しており、温暖で穏やかな気候が特徴の土地です。
マラガの温暖な気候や海に面した開放的な土地柄に合うように、タンゴデマラガの曲調も明るく楽しいものがありました。
引用:youtube
タンゴデマラガの明るい曲調は、いつ聞いても心が明るくそして楽しくなります。
そして、繰り返される曲のリズムは、波が繰り返して浜辺に押し寄せるような情景が浮かんできます。
「(ウン)・タン・タン・タン」
「(ウン)・タン・タン・タン」
「(ウン)・タン・タン・タン」
この繰り返される「(ウン)・タン・タン・タン」の単調なリズムに、いつの間にか手拍子を叩いている自分に気がつきます。
タンゴデマラガは、色々あるタンゴデフラメンコの曲の中でも、特に好きな曲です。
ちなみに、タンゴデマラガを踊るときの衣装は特には決まっていないようですが、動画でタンゴデマラガを踊らられている女性の方の衣装は、花柄でいいなと思いました。
タンゴデトリアナ(tangos de Triana)
タンゴデトリアナは、スペインアンダルーシアの中心都市セビージャで踊られているタンゴデフラメンコ。
タンゴデトリアナのトリアナとは、セビージャの一地区の地名になります。
タンゴデトリアナはとても明るい曲調で、多くの方に人気があるようです。
引用:youtube
先ほどご紹介しましたタンゴデマラガとタンゴデトリアナの曲調の違いは、正直言って良く分かりません。
ただ、曲の後半は、タンゴデマラガとタンゴデトリアナの違いが少し分かるような気がしました。
では、その違いはどのように違うのかといえば、的確には表現できません。
しかし、タンゴデマラガとタンゴデトリアナの曲の違いを表現してみると、次のように言えるのかも知れないと思いました。
タンゴデマラガは海に面した土地を感じる曲であり、タンゴデトリアナはアンダルーシアの中心都市セビリアの風を感じるような曲であるように感じました。
タンゴデトリアナを踊られていた女性の衣装は、白のブラウスに赤が基調のスカートでした。
先ほどもお話ししましたが、タンゴデトフラメンコには、特に決まった衣装はないのだと思いました。
タンゴデカディス(tangos de Cadiz)
タンゴデカディスは、セビージャから南へ約80kmのところにある港町。
カディスは大航海時代(1400年代)から栄えた街だそうで、スペイン領でありながら各国の影響を色濃く受けている土地といえます。
日本で例えるなら、江戸時代の長崎のような土地なのかなと思いました。
引用:youtube
タンゴデカディスの曲の旋律は、どことなく異国(オリエンタル)の影響を受けているような感じがしました。
タンゴデカディスとタンゴデトリアナの曲の違いは良く分かりませんでしたが、タンゴデカディスの曲の違いは肌で感じます。
タンゴデカディスの曲の旋律を聞くと、どことなく心がざわついてくるのが分かりました。
ただ、この心のざわつきはもしかしたら、ギターの演奏によるものかも知れません。
タンゴデカディスを演奏されているギターの男性の方は、めちゃくちゃギターが上手なように感じます。
軽やかでハリがあり、そして透明感もあるギターの音色の中に、どことなく感じる異国の旋律。
このギターの音色を聞くと、心がざわついてくるような感じがしました。
タンゴデカディスの歌を歌われている女性の方は、踊りが上手だと思いました。
フラメンコのプロの方なのかなと思います。
青の水玉のフラメンコ衣装もとても品が良いと思いました。
タンゴデフラメンコの衣装は土地により、特徴があるのかと思いましたが、特にタンゴデフラメンコの衣装に決まりはないようです。
タンゴデへレス(tangos de Jerez)
タンゴデへレスが踊られているへレスは、カディスから車で40分くらいのところにあるアンダルーシアの主要都市。
へレスもカディスに近いこともあって、昔から異国の影響を色濃く受けてきた土地といえます。
引用:youtube
こちらの動画タイトルには『tangos』としか書いてありませんでしたので、どこの土地のタンゴスデフラメンコか分かりませんでした。
しかし、2014年のへレスの8月のお祭りで歌われたタンゴデフラメンコですので、たぶん動画の歌はタンゴデへレスではないかと思います。
タンゴデフラメンコを歌われている男性の方はRomerito de Jerezさん。
Romerito de Jerezさんは82歳で、いまだに現役でフラメンコをされているそうです。
82歳でこんなにお元気なのはすごいなと思いました。
ちなみに、Romerito de Jerezさんはこのお祭りで、ブレリアも披露されていました。
動画で歌われていたタンゴは短い時間でしたので、他の土地のタンゴとの曲調の違いは分かりませんでした。
地方別|タンゴデフラメンコの違い|まとめ
タンゴデフラメンコには、各土地のタンゴがいろいろとあることが分かりました。
マラガ・トリアナ・カディス・へレスなど、各土地のタンゴのリズムの基本は同じでも、一曲を通して曲を聴いてみると、各土地のタンゴの特徴の違いが分かってきました。
タンゴデフラメンコは、異国の影響を強く受けてきた曲であると思います。
異国の曲でも良いと思ったから、スペインに伝わってきて、広がっていった…。
そこに、タンゴの魅力の一つがあるのだと思いました。